核家族
経済再建、雇用問題、食料自給と管理の危機、振込み詐欺、通り魔事件、これらの事を考えるとあるひとつの事例が頭をよぎった。それは
「核家族」
ということに集約される。
もちろん、それぞれの家庭は様々な事情の中である形をとっているから、それ自体を批判するつもりはない。ただ、本当に全てが危機的な状況になった時には、この問題をクリアする事で殆どの事は解決がつく事かも知れないと、素人ながら思うのである。
例えば片方に雇用の危機という問題があり、働きたいけれど正社員になれず、中には夫婦で子供が出来ても2人で10万ちょっとの収入しかなく、子供が産まれても施設に預けるしかなく、こんな生活はもう嫌だと鬱になるような人たちが沢山居る。
片方に農家の問題があり、土地も仕事も沢山あるのに、子供は皆都会にでて行ってしまう。農家の人は年老いて働けなくなり、土地は痩せて作物も作れなくなる。
この状況だけ単純に考えると、田舎が農家であれば帰ってそのまま後を継げば、雇用問題と食料自給と管理の危機はかなり収まるのではないか。
日本はなぜか大学に入る頃親元を一度離れることを考える。親の後を継ぐなんてかなり特殊な考えなのだろうか?会社員になる事はもっと堅実な道なのか?
「親の側で働いて、親が働けなくなったら楽をさせてやろう。嫁さんが来たら家族がみんなで住めるように改築しよう」
こんな考え方は海外の農家の青年の多くはみんな思っている。日本はどこかで自由と個人主義を履き違えて、親の仕事を尊敬する事もせず、「うざい」とか言って飛び出して孤独の空間を求める。たいして友達作りも上手いわけではないのに、人から認めてもらいたくてしょうがない。叶わないと鬱になったり、目立つための事件を起こす輩も出てくる。
親も子どもと離れていると、稀に電話かけてくる喜びに我を忘れて、赤の他人への支払いを被ってしまう。
つまり、もう一度親たちと正常なコミュニケーションをとり、子供である事に甘え、そこで仕事や仕事に纏る事を展開して、農作物なら多少苦労が多くても良いものを作れば売れるし、政府がそこを働きやすいように多少支援すれば他の国に頼らない確固たる流通が出来るかも知れない。失業率が少なければおのずと経済効果は現われるだろうし、派遣だって手薄になれば給金は上がる。
物凄い素人考えだとは解っている。多くの派遣の人の事情も、農家の田舎があるとは限らないし、それぞれの立場が違うだろう。でも、このくらいの覚悟がなきゃ、経済なんてどういうスタイルをとっても良くならないと思うけど・・・。
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コメント
この考え方には賛成ですが。日本の基幹農業である米作りにおいて何故後継者が出来ないのか?米作りでは一家が生活出来る収入を得られないからである。今米の減反政策を止めて作付けを自由化すると大規模農家からつぶれていく。そこのところを農林水産大臣は分かっていない。
投稿: 白石の流れ | 2009/01/31 11:23
制度の事で言えば、日本は国民にまともに農業をさせない仕組みを作っている。
詳しい事はその道の専門家が色々と述べているであろう。
ましてや、今から新たに農業を始めようと思えば、よほどの資金を持っていなければ到底出来る事ではない。現実には不可能な事だ。
可能にするためには、智恵と行動力がいる。今、現実にはそのような声が中から湧き上がってきていない。
どういう仕事をして、どういう社会を作って行くかという展望を示さない限り、政治側から勝手にお膳立てしてくれるとは思えない。
いまや、国を揺さぶるくらいのactiveな動きを見せて初めて政策の対象に挙がるというものだ。それを示さなくてはならない。
そういう意味で、日本ではほとんどデモも起こらなければ、奇抜なアイディアを役所に持ち込むような輩や、住民運動も本当に少なくなった。みんな、自分の権利を侵す事には怒りを覚えるが、社会の向上とか多くの人間の為の事はあまり行動に出ない。
確かに生活は大変だと思う。でもみんなこれだけの教育を受けてきて、歴史を習い、数学を習い、自分が何をして行くべきか、良く考えて行動して行かなくてはならないと思う。
働き口を探すだけという、受け身の姿勢だけでは世の中の生活自体は向上して行かないと思うのだが…
投稿: 上野哲生 | 2009/01/31 23:57
同感です。
しかしながら、わが家の職業は、持ってうまれた素質がないと継ぐことは困難です。ですが、頑張ってみます。
投稿: つる吉かめ吉 | 2009/11/04 00:38